製造の現場で長く働いてきて、ずっと感じていることがあります。
「便利にするはずのツールで、なぜか仕事が増えている」——そんな場面が、現場にはとても多いのです。
たとえば、こんな光景。紙に書いた数字を、あとでExcelに打ち直す。Excelで集計したものを、また別の表に貼り付ける。誰かに聞かないと分からない作業があって、その人が休むと止まる。気づけば「記録のための作業」に、毎日けっこうな時間が溶けています。
「全部を新しくする」は、たいてい失敗する
困ったとき、つい「いっそ全部、新しいシステムに変えよう」と考えがちです。でも、私はこれがいちばん危ないと思っています。
| 全部を一度に変える | 一つだけ小さく変える | |
|---|---|---|
| 覚えること | 多すぎて現場が止まる | ほとんどない |
| 費用 | 月額がずっとかかりがち | 小さく抑えられる |
| 使われ方 | 使ってもらえない | 今日から使える |
どんなに高機能でも、使われなければ、ただの「重い荷物」です。新しいツールが続かないのは、たいてい現場が悪いのではありません。現場に合っていないだけなのです。
変えるのは「いちばんつらい一つ」だけ
だから私は、逆の順番をおすすめしています。
全部ではなく、「いちばんつらい一つの作業」だけを選んで、小さく変える。日報なのか、集計なのか、転記なのか。現場の人が「これさえ無くなれば」と口をそろえる、その一つだけです。
一つなら、覚えることはほとんどありません。今日から使えて、明日には少し早く帰れる。小さな成功が一つできると、現場は「次はあれも」と、自分から動き出します。大きく変えるより、ずっと確実です。
基準は「現場で続くか」だけ
ツールを作るとき、私が見ているのはただ一つ、**「現場で続くか」**です。
機能の多さでも、見た目のかっこよさでもありません。手が汚れていても押せるか。説明書なしで分かるか。忙しい日でも、つい使ってしまうくらい簡単か。現場で続かないものは、どれだけ立派でも、作った意味がありません。
最後に、正直なこと
私は、現場を知っている人間です。だから「現場で続く形」だけを考えて作ります。一方で、こうしたツール制作のお仕事は、これから実績を積んでいく段階です。だからこそ、最初に相談してくださる方には、特に丁寧に向き合うつもりでいます。
ご相談の内容は秘密厳守。月額もなく、登録もいりません。「うちの“いちばんつらい一つ”って何だろう」と思った方は、よかったら聞かせてください。お見積りは無料、料金はご納得いただいてからです。
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道具のことなら、ちいさなおくりものにこれまで作ってきたものと考え方をまとめています。